どこまでホントか、どこから嘘かはわからないけど面白い。
書店での立ち読みで済ますには濃い密度と多い量の内容。
再読に値するかは読み手の好みと章によるだろうが、私は大抵の章を再読をしている。
読んで人生が変わるような本ではないが、読むとチョット薀蓄が語れるかも知れない。
トイレタイム用にするには、一回相当分の分量が多いので、朝の急いでいるトイレタイムには向かない
ホメずにいられない!
ホメずにいられないのパート2である。 CarExに連載していた物とは順番が変わっていて 私的には1より2の方が好きな話が多い。 「神よ、ドイツよ、エメラルド」 の中に出てくるセリフ 「世の中には名人の上に『神様』ってのがいるんだ。おっさんの姿をした 『塗装の神様』がな」 名セリフである。 「極意」では鈑金屋の陽ちゃんの話これに興味を持ち、そして私自身が職人になり 現在理解できる陽ちゃんは パート2に出てくるPDIセンターでの職人より上である。 氏のおかげでわかる人間になった自分が今ある。 福野礼一郎 まさに褒めずにはいられない。
感心させて、笑わせて、最後に泣かせる名人芸
福野の本の中では最も泣かせる一冊である。もちろん福野一流の軽妙な語り口で、クルマにまつわる奇人変人怪人譚を次から次へと繰り出してくるのだが、最後の二章「終演」そして「あとがきにかえて」は本書の白眉であろう。 「終演」は全損車を次から次へと引き取っていく謎のおじさんの話。「あとがきにかえて」は、東名高速での違法レース(後に『バンザイラン』として小説化された)最強車両を作ろうとパンテーラに全てを注いだ伝説の人物の話である。ここで詳細を書くことは憚られるが、この二章はいずれもクルマを所有し、使う事の意味を鋭く問いかけて来るものであり、またクルマを愛するという事の意味をも考え直さざるをえないような重いテーマを含んでいる。 クルマを愛する全ての人におすすめ。
楽しく読み流せる本
どこまでが本当で、どこまでが脚色なのかなあ、と思うところもあるけれど、一話一話が良く出来ていて、構えずに、単純に面白い本として楽しむことができる。 笑える話の他にも、ベンツに使われている「鉄」の秘密に迫る、「鉄のかがみ」や、シートの表皮に使われる「革」がどのように作られるかを紹介した、「皮が革になる日」などは、後々の福野氏のコラムによく出てくる話の原点がうかがえる。 自分が好きなのは、「神よ、ドイツよ、エメラルド」だ。はるばるドイツからやって来た塗装の神様を描いた短編だが、なんかちょっとホロリとしてしまいそうな、いい話だ。 割と短めの分量の本で、車、特に外車が好きな人は、買ってみて2時間ほど楽しんでみてもいいのではと思う。
双葉社
ホメずにいられない―オイラが出会った“ホンモノ”なヒト・モノ・クルマ (双葉文庫) 自動車ロン (双葉文庫) 幻のスーパーカー (双葉文庫) またまた自動車ロン (双葉文庫) いよいよ自動車ロン (双葉文庫)
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