転がる香港に苔は生えない (文春文庫)
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ジャンル: | 本
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セールスランク: | 57136 位
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発送可能時期: | 通常24時間以内に発送
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参考価格: | ¥ 1,040 (税込)
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いざ、香港へ
香港を、香港の人を、自分の目で見たくなりました。
人が生々しく「生」を謳歌している本はおもしろい。
香港返還前後の話ですが、あまり古びた感じはしません。
率直な文体もいい。
ガイドブックの、比較文化論的の枠を軽々と越えている。
今、読んでも人によっていろんな発見がありそうな本だと思った。
懐が深い。
ただ読み終わるのには、少し疲れました。
怒濤の香港ピープル
返還前後の香港生活のお話。住環境は劣悪、中国からの密航者と貧民であふれかえる下町。
返還前の不安と期待が入り交じった複雑な社会心理。中国共産党に対する不信とイギリス
に対する嫌悪。いろいろなことが入り交じって将来像が全く描けないのであるが、それでも
たくましく生きていく香港人。
日本ではまず出会うことは無いであろう重たい歴史を背負った老人。
ただ座っているだけでもつよい魅力を感じないわけがありません。
人と人の距離がすごく近く、言いたい放題自分の主張を押し通していきます。人間的で
暖かいようにおもいました。また、大爆笑シーンに一番の幸せをかんじます。
そう、日本人が外国人といっしょに笑えるということはめったにありません。
まず、言葉の壁をのりこえることと、笑う土台となる相互理解された常識がないと同じ
ところでわらえません。
アジアの人々に対する友情を感じました。(アジアの国家に対するという意味ではなく。)
心に残る名著でした。
買いです。
97年、返還に沸く香港で、二度目の留学となる作者は日本人としての自分と、「大陸」に対して自らの選民意識を隠そうとしない、どころか積極的に肯定さえしようとする香港人、そして難民さながらに流入してくる「大陸」の人たちの変化や在り方を、時にゆるく、時に冷徹に描いていきます。この時期、僕自身がある理由から韓国を頻繁に訪れていて、韓国の人たちの日本人に向けたまなざしや、根付いているはずの儒教思想の裏表に戸惑うことが多かったので、作者の香港での出会いやめぐり合わせの繰り返しに身近なものを感じたりもしました。小林紀晴の「アジアン・ジャパニーズ」にはすこし作り物めいた感じ(コンパクトにまとまっているためだとおもいます。記述に嘘があるとかいった含みはまったくありません)がしたのですが、本書は600ページを超えるヴォリュームが海外にいる時のめまぐるしくも、まったりとした時間の進み方を自然に体現しているように思いました。
暖かい視点
旅行で豪華なホテルに「滞在したい」けれど街に「住みたくはない」香港。
留学した上でさらに部屋を借りてほぼ定住。しかも返還時期をはさんで。
厳しい体験をしながらも、目線が現地の人と同じ高さで暖かいルポ。
生活感も漂い、あの独特の臭い(下水、香草、体臭)まで漂ってくる。
読み応えあり。著者の一連の作品を読みたくなる。
心の旅
衝撃を受けました・・・日本人でここまで深く見聞きした上で本業は写真家であるのに文章として完成させていることに。私が見た香港は本当に上っ面なのだと思い知りましたが、自分では決して見ることのできなかった街、人をいきいきと描いていて、もう一度旅行し、堪能した気分になります。辛口、シャープ、でもドライではない。 なんとも言えない魅力にあふれ何度読んだでしょう。そして読むたびに旅をし、楽しいだけではない心の疲れも感じ、日常から完全に外れることができます。香港返還前後の事なので、その後の転がり続けた香港をぜひ書いて欲しいです。
文藝春秋
謝々!チャイニーズ (文春文庫 ほ 11-3) 謝々!チャイニーズ―中国・華南、真夏のトラベリング・バス 愚か者、中国をゆく (光文社新書 (350)) 迷子の自由 のりたまと煙突
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